映画『オデッセイ』/火星で一人きりになった宇宙飛行士は無事帰還できるか?

映画

映画「オデッセイ」を観ました。

本作品では火星に一人、とり残されてしまった宇宙飛行士の孤軍奮闘ぶりが見事に描かれています。

マット・デイモン演じる主人公が、NASAからの救助が来るまでの間、あの手この手を尽くして生き延びようとします。

今回は本作品に興味がある人向けに、映画「オデッセイ」のあらすじや観て感じたことを書いていきたいと思います。

オデッセイ(odyssey)とは、古代ギリシャの詩人ホメロスが書いた叙事詩「オデュッセリア」の英語での呼称。転じて、冒険・長旅・知的探求などの比喩表現

オデッセイ」Wikipediaより引用

映画「オデッセイ」の概要

映画「オデッセイ」は2015年に制作されたアメリカ映画で、ジャンルはサイエンス・フィクションとなっています。上映時間は142分です。

主なキャストとして

  • マット・デイモン(マーク・ワトニー)…アレス3ミッションのエンジニア兼植物学者。火星にたった一人、事故で取り残されてしまうが、残された物資を使って必死に生き抜こうと努力していく。
  • ジェシカ・チャスティン(メリッサ・ルイス)…アレス3ミッションの指揮官兼地質学者。1970年代のディスコミュージックが好きで、劇中でも彼女が火星に持参した曲が流されている。
  • ジェフ・ダニエルズ(テディ・サンダース)…NASA長官。慎重な性格で、ワトニー救出に伴うリスク回避を優先する。
  • ミッチ・ヘンダーソン(ショーン・ビーン)…NASAのフライトディレクター。ワトニー救出を巡りサンダースと対立する。
  • クリスティン・ウィグ(アニー・モントローズ)…NASA広報統括責任者。

が挙げられています。

なお本作品は、アンディ・ウィアーの小説「火星の人を原作としています。

映画「オデッセイ」のあらすじ

①クルーたちが火星で大砂嵐に襲われてしまう

宇宙飛行士のマーク・ワトニーは、火星への有人探査計画であるアレス3にクルーとして参加する。

宇宙船ヘルメス号で火星に到着したワトニーらクルー6名は、地表を探査任務中、大砂嵐に襲われてしまう。

彼らはミッションを放棄して火星からの対比を決めてロケットに向かう。しかしその最中に折れたアンテナがワトニーを直撃する。

指揮官のメリッサとクルーたちは、ワトニーが死んだと判断してヘルメス号に戻り、地球への帰還のため出発してしまう。

②一人取り残されたワトニーのサバイバル生活が始まる

ところがワトニーは生存していた

彼は、火星に一人取り残されてしまったことを知る。腹部にアンテナが刺さっていたため、自分で引き抜き縫合までする。

地球から救助隊や支援物資がすぐにくる見込みはない。万が一助けに来ても、火星までは4年もかかるのだ。基地には、長い時間を過ごすほどの食料はなかった。

ワトニーは植物学者としての持ち前の知識を活かし、前ミッションから残留保存されている資材をもとに水・空気・電気を確保する。

さらに、物資の中に合った生のジャガイモを発見する。ワトニーは、火星の土と「クルーの排泄物」をもとに耕作の土を用意し、ジャガイモの栽培に成功する

③NASAとの通信機能が回復する

その頃NASAではアニーが、ソーラーパネルやローパー(探査車)2が動いていることで、死亡していたと思われていたワトニーの生存を確認する。しかし食料が足りず、通信さえ取れない状況にあるワトニーの生存は、クルーたちには伏せられた。

ワトニーは、過去に火星に送り込まれていた無人探査機を見つけて回収し、その通信機能を回復させた。

NASAは、彼が無人探査機を掘り出すことを察知して、地球側に保管されていた無人探査機のレプリカを通して短い通信を可能にした。だが、複雑な内容を伝えることができない。

NASAは、ローバーのシステムをハッキングしてシステムを追加する方策をワトニーに教える。そしてようやく文章送信による直接連絡が可能になった。

④食料を送るため、ロケットを打ち上げるも失敗する

ある日、居住施設の外層が破損し、ワトニーが入ったままのエアロックが吹き飛んでしまう。

ワトニーは無事で、施設の応急措置も成功して再度住めるようになったが、栽培中だったジャガイモが全滅してしまう。ワトニーは、残った食料を食い延ばすことを余儀なくされる。

NASAはワトニーのために、追加の食料を送ることに決めて、無人輸送艇を建造してロケットを打ち上げる。しかし、一部の点検を省略したため、貨物のバランスが崩れて打ち上げは失敗してしまう。

⑤クルーたちは救援物資を受け取って火星に戻る

NASAによる支援ができなくなった矢先、中国国家航天局からの援助の申し出がある。救助のための輸送を中国のロケットが引き受けることになり、新たな輸送艇の建造が急ピッチで進められた。

NASA長官で最高司令官のテディは、

  • 地球帰還中のアレス3のクルーたちを安全に帰還させるか
  • もう一度火星に戻るリスクを冒してワトニーを救わせるか

の二者択一に迫られるが、彼は前者を選ぶ。

しかし長官の意図は、ミッチによってクルーたちに漏らされてしまう。ヘルメス号に乗るクルーたちは、全員一致の意見で長官の指令に反対する。

そしてクルーたちは、地球上の軌道でスイングバイ*¹を行いながら、中国のロケットで打ち上げられた救援物資を受け取ると、火星へ戻る。

*¹スイングハイとは、天体の運動と万有引力を利用し、宇宙機の運動ベクトルを変更する技術。天体重力推進とも呼ばれる。

スイングバイ」Wikipediaより引用

⑥ワトニーが火星から無事救助される

ワトニーは、ヘルメス号が火星上の軌道に乗る日に合わせて、MAV(小型ロケット)に向かうことになった。

彼はローバーを改造すると、居住施設に別れを告げて出発する。長距離を数日間かけて走破し、彼は火星の重力を振り切る唯一の手段となるMAVにたどり着く。

ワトニーは地球からの指示にもとづき、カバーやハッチ、他クルー用の座席、制御機器をすべて取り外し、外側から布製の覆いをかぶせる。

MAVはヘルメス号からの遠隔操作によって打ち上げられるが、軽量化のための覆いが打ち上げ途中にはがれる。それに伴う空気抵抗でヘルメス号の軌道に届かず、相対速度も低下しない。

ヘルメス号のクルーたちは船のエアロックのうち一か所を破壊して急減速を行う。指揮官のメリッサが、自分の身体に赤いロープを巻き付けて船外へ。

ワトニーも吹き出る空気の反動を利用して船外へ。メリッサの赤いロープにしがみついて、やっとの思いでメリッサに救助される。

全世界が中継映像を見守る中、ワトニーは無事に船内に収容されてクルーたちとの再会を果たす。

マット・デイモンによるコミカルな演技にも注目

本作は、主人公が火星に一人取り残された状態で、地球に帰還するために孤軍奮闘する姿を描いたSF映画です。

例えば、食べるものが何もない環境で、ジャガイモを育てるという印象的なシーンがあります。植物学者としての知識がなかったら多分生き延びられなかったでしょう。

このように本作品は、頭を使って創意工夫することの大切さや、強く生きることの意味をさりげなく教えてくれる良質な映画になっています。

時折見せるマット・デイモンによるシリアス過ぎないコミカルな演技にも注目です。

映画「オデッセイ」は娯楽とシリアスのバランスが取れた名作

いかがでしたか。

映画「オデッセイ」のあらすじや観て感じたことを書いてきました。

本作は、娯楽とシリアスのバランスが取れた名作映画と言えます。時折見せるクルーたちのブラックジョークも必見です。

本作品に興味があれば、ぜひ手に取ってみて下さい。

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