L’Arc~en~Cielのメジャー1stアルバム「Tierra」を聴きました。「Tierra」の読み方はティエラで、スペイン語で「地球」を意味する言葉です。
1stシングル「Blurry Eyes」を始め、1stビデオシングル「眠りによせて」、他にも「Wind of Gold」「風の行方」「White Feathers」など初期の名曲が並んでいます。
どこか異国情緒を感じさせながらも、初期ラルクの美しさと透明感・暗さと毒が高い次元で共存した幻想的なアルバムとなっています。
今回は本作品に興味がある人向けに、L’Arc~en~Ciel「Tierra」の概要や収録曲を紹介していきます。
アルバム「Tierra」の概要
「Tierra」は、L’Arc~en~Cielの2作目のアルバム。1994年7月14日に発売されました。
1stアルバム「DUNE」以来1年3か月ぶりとなる、メジャーデビュー後、最初にリリースされたオリジナルアルバムです。
hydeさんはアルバムタイトルを決めた経緯について、「空から見た大地をイメージした」と述べています。実際、CDアルバムの帯には”果てしない空と大地に捧ぐ”と記されていました。
収録シングルは、メジャーデビューシングル「眠りによせて」の1曲のみとなっています。
ただ1994年10月に、アルバムに初収録された「Blurry Eyes」がタイアップが付いたことに伴いシングルカットされています。
本作品のレコーディングを振り返り、hydeさんは「かなり試行錯誤して時間をかけた」と語っています。
また、tetsuyaさんもインタビューで「いろんなことを試せたし、ラルクの全アルバムのなかでも一番時間をかけた」と述懐しています。
アルバム「Tierra」の収録曲とレビュー
ここから、アルバム「Tierra」の収録曲を紹介していきます。
①In the Air
イントロはベースのアルペジオから始まっています。tetsuyaさんはベースフレーズについて、「イントロはリフ的で、サビは広がっていく得意のパターン」と述べています。
2011年の行われたライブ「20th L’Anniversary LIVE」の初日公演の一曲目に披露されています。空を飛んでいる、まさにそんな感覚になる曲です。
②All Dead
曲名もそうですが、歌詞が過激な曲です。作詞を手がけたhydeさんは「自分の中にある、ある種の怒りを表している歌詞」と語っています。
2006年に行われたライブ「15th L’Anniversary Live」で演奏されています。
③Blame
アコースティックギターから静かに始まるが、サビで一気に盛り上がる曲。この曲を作った際に、tetsuyaさんはスタッフから「どうしてシングル化しないの?」と言われたそうです。
ボーカルもそうですが、演奏技術の高さも際立っている曲です。
ベストアルバム「QUADRINITY 〜MEMBER’S BEST SELECTIONS〜」にも収録されました。
④Wind of Gold
ガットギターの音色が印象的な、レゲエテイストを感じるミディアムナンバー。
本作発売から約3か月後にリリースされたシングル「Blurry eyes」のカップリングには、「Wind of Gold(many kind of percussion mix)」が収録されています。
どこか郷愁を感じさせる曲ですね。
⑤Blurry Eyes
1994年10月に1stシングルの表題曲として発表された楽曲。
軽やかなギターにリズムカルに駆けめぐるベース、テクニカルなドラミングが印象的なロックナンバーです。
ポップでアレンジが派手な曲で、展開も目まぐるしく、アイデアがたくさん詰め込まれている印象があります。
⑥Inner Core
ベースのsakuraさんが作曲を担当したラルク唯一の楽曲。
歌詞についてhydeさんは、「時間も空間も前後もない宇宙的な世界というイメージ」と述べています。
アグレッシブなサウンドが印象的です。
⑦眠りによせて
1994年7月に1stビデオシングルの表題曲として発表された楽曲。L’Arc〜en〜Cielのメジャーデビュー曲となっています。
ボサノバ調のアレンジにメタリックなギターサウンドが乗せられています。
幻想的で気だるげな雰囲気が眠気を誘います。
⑧風の行方
女性目線で描かれた恋の回想録。
シングル化されてませんが、モロッコでミュージックビデオが制作されており、イメージビデオ「Siesta~Film of Dreams~」に収録されています。
「In the Air」と同じく、2011年の行われたライブ「20th L’Anniversary LIVE」の初日公演において、約15年ぶりに演奏されました。
⑨瞳に映るもの
ピアノによる弾き語りの曲。曲の最後にピアノのメロディが突然変拍子に変わるところが印象的です。
イメージビデオが制作されており、その映像も「Siesta~Film of Dreams~」に収録されています。
新緑が曲の世界観とマッチしています。
⑩White Feathers
インディーズ時代の1993年に行ったライブツアーで先行披露された楽曲。演奏時間は7分58秒とラルクの中では最も長い楽曲です。
ただ演奏時間の長さを感じさせない所が、名曲たる所以なのでしょうか…。
2006年に行われたライブ「15th L’Anniversary Live」の演奏曲目リクエスト投票で3位を記録しています。
白い羽根をモチーフにしているように、空に舞い上がっていく浮遊感あふれる楽曲です。
アルバム「Tierra」は初期ラルクの最高傑作
いかがでしたか。
L’Arc~en~Ciel「Tierra」の概要や収録曲を紹介してきました。
初期のラルクを堪能するには、補って余りある1枚となっています。
個人的には、初期ラルクの最高傑作といっても過言ではありません。
気になる方は、ぜひ手に取ってみて下さい。
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