つい最近、潜水艇「タイタン号」の悲劇的な事故がありましたね。
タイタニックを観るための観光ツアーとはいえ、かなりリスクを伴う行為だったと言えます。亡くなった方には哀悼の意を申し上げます。
そのような経緯もあり、映画「タイタニック」を観ました。
本作品では、豪華客船が沈没するまでの過程と若き二人の恋の行方がスリリングに描かれています。言わずと知れた名作ですね。
今回は本作品に興味がある人向けに、映画「タイタニック」のあらすじや観て感じたことを書いていこうと思います。
映画「タイタニック」の概要と主なキャスト
映画「タイタニック」は1997年にアメリカで制作された映画で上映時間は189分です。ジャンルはラブストーリーになっています。
レオナルド･ディカプリオの生涯にわたる代表作であり、世界で最も有名なラブストーリーの一つとなっています。
主なキャストとして
- ジャック･ドーソン(レオナルド･ディカプリオ)…画家を目指す貧しい青年。出航直前に賭けポーカーで勝利し、3等船室の乗船しチケットを手に入れる。
- ローズ･デヴィッド･ブケイター(ケイト･ウィンスレット)…イギリスの名家ブケイター家の一人娘。アメリカ行きのタイタニックへと乗船するが、半ば強制された婚約に気分が晴れないでいた。
- キャルドン･ホックリー（ビリー･ゼイン）…ローズの婚約者。アメリカの大富豪の御曹司で、ローズと共に1等客として乗船。劇中ではキャルと呼ばれることが多い。
- スパイサー･ラブジョイ（デビッド･ワーナー）…キャルドン･ホックリーの執事。キャルから与えられた命令を冷酷にこなす。
- ルース･デウィット･ブケイター（フランシス･フィッシャー）…ローズの母。裕福な上流階級を装うが、家計は火の車であり、破産の危機から脱出するため、ローズにキャルとの結婚を強要する。
また実在の人物として
- マーガレット･モリー･ブラウン（キャシー･ベイツ）…タイタニックの1等船客の1人で新興成金。タイタニック沈没の時に、救命ボート上で救助のため引き返すのを主張した乗客は彼女だけだった。
- エドワード･スミス（バーナード･ヒル）…タイタニック号の船長。他船から氷山の警告を受けていたが、よくあることと判断して、船のスピードを落とすことはしなかった。
が挙げられています。
監督はジェームズ･キャメロンで、実際に起きたタイタニック号沈没事件を題材に描いています。
そして見事、第70回アカデミー賞で、作品賞を含む歴代最多の11部門で受賞しました。
映画「タイタニック」のあらすじ
①タイタニック号を調査すると一枚の絵が見つかる
今から84年前、とある大事故が起きていた。それは豪華客船「タイタニック」の沈没。
そして月日が経った今、海底に沈んだままとなっているタイタニック号を調査しようという計画が始まっていた。
その調査を行っていたのが、トレジャーハンターであるブロック･ロベットである。
実はタイタニック号の中には、世界最高峰のダイヤモンド「碧洋のハート」が眠ると言われていたのだ。小型潜水艇が放たれ、本格的な調査が始まった。
そして1等客室のとある部屋に、一つの金庫がしまわれていたのに気づく。調査団はこの中に碧洋のハートがあるに違いないと歓喜に湧く。
そして彼らはその金庫を開けてみる。すると中には碧洋のハートではなく、一枚の古い絵画が入っていた。落胆する調査団だったが、念のため絵画を持ち帰ることにする。
その絵画を整復すると、1人の美しい女性の絵が現れた。
②ローズと名乗る老女が、タイタニック沈没について語り出す
そして、その絵画に描かれていた女性の首元には、碧洋のハートと思しきダイヤモンドが描かれていた。この一連の騒動はテレビで放送されたが、そのニュースを目にした一人の老女がブロックに連絡を入れてきた。
そして、何と彼女がその絵に描かれている女性のモデルであるという。
その老女は沈没したタイタニック号に乗船していたのだと言う。彼女は、あの悪夢から奇跡的に生還を果たした一人だった。
そして彼女はあの日の出来事を、調査団に語り始めた。
③タイタニック出航後、ローズは心が晴れないでいた
当時、世間の話題を集めていた豪華客船タイタニック号のニューヨークに向けた処女航海。
タイタニック号は当時、「夢の船」と呼ばれていた。その船に、ローズ･デウィット･ブケイターというイギリスの良家の娘が乗っていた。当時17歳。
しかし、せっかくの旅行だというのにローズの気持ちは晴れなかった。当時、彼女は望まない結婚を強いられ、旅行に婚約者であるキャルも同席していたからである。
良家の娘とはいえ、ローズの父親は他界。ブケイター一家は破産の危機に陥っていた。そんな状況の打開策が、ローズが良家の人と結婚することである。
一方、同じくタイタニック号にジャック･ドーソンという19歳の青年が乗船していた。デッキでタバコを吸っていたジャックは、別のデッキに佇むローズの美しさに目を奪われていた。
しかし彼は、ローズとは異なり三等階級の人間。船のチケットを手に入れたのも、たまたまポーカーで勝利したためだった。
④ローズが身投げしようとするも、ジャックに助けられる
ある夜ローズは、船から身投げしようと船尾にいたところをジャックに助けられる。
ジャックは、キャルら調査団から問い詰められる。しかしローズは、「船の下のプロペラを見ようとして落ちかけた。」と言い訳して難を逃れる。
キャルはお詫びに、ジャックを一等階級の食事会に招待する。そこでは、豪勢な食事が振る舞われていた。
ジャックはモリーから、食事の作法を学ぶ。一等階級の人達からお金について質問されるも、「スケッチブックと健康な身体があれば大丈夫。」と意に介さない。
その後、ジャックはローズを三等階級のパーティーに誘う。そこでは皆、お酒を飲みながら歌やダンスに興じていた。ジャックとローズも、ダンスをしながら子供のように楽しむ。
その後ローズは、ジャックに自分のヌードデッサンをしてほしいとお願いする。彼がプロの画家であると知っていたからだ。「碧洋のハート」を身につけた一糸まとわぬ姿に緊張するジャック。
しかし、彼は懸命にローズの鉛筆デッサンをする。結果、美しい絵が完成した。
こうしてジャックとローズは身分や境遇を超えて惹かれ合うようになり、積み込まれた自動車の中で一夜を共にする。
⑤タイタニック号が氷山に激突する
しかし、航海半ばの午後11時40分、見張り員はぼんやりと佇む白い影を発見する。それはタイタニックの進路に横たわる巨大な氷山の姿だった。
「進路正面に氷山発見！」
報告を受けたマードック航海士は「左に最大転舵、後進全速」の指示をしたが、全速力で走っていたタイタニック号は衝突を回避できなかった。
その結果タイタニックは、氷山の横を擦るように衝突してしまう。破損箇所から浸水が始まっていき、船体に異変が起こっていく。
船員は船長エドワードに「鋼鉄でできたタイタニックは、あと1,2時間で沈む。」と告げる。
船体が浸水により、徐々に傾き始めた。船員達は「女･子供から優先的に救命ボートに乗せるように。」と乗客に告げる。ルースやモリーは優先的にボートに避難された。
ローズも避難するようにキャルに言われるが、彼女は残されたジャックのために船に戻る。
ジャックは、キャルの執事スパイサーによって「碧洋のハート」をポケットに入れられ、窃盗の疑いをかけられていた。
船長によって船室に手錠でつながれてしまい、絶体絶命のジャック。
ローズは船内を探してジャックを見つけ出す。そして斧でジャックの手錠を砕いて、間一髪で助ける。
⑥パニックの中での決死の脱出劇
タイタニックの沈没が確定的になり、乗客たちは大パニックになる。
- ボートに避難するもの
- 船内で逃げ惑う者
- 船内から海に滑り落ちる者
- 静かに死を受け入れる者
- 楽器演奏で雰囲気を落ち着かせる者
それぞれいたが、ジャックとローズは未だ船内で走り回っていた。
船尾の先端に逃げ延びたジャックたちは、手すりに捕まるも、タイタニックは重量に耐えきれず海中に落ちていく。
ドア枠に捕まり無事に生き延びた2人。
ジャックは、「絶対に生き延びることをあきらめるな。約束してくれるかい？」とローズを諭す。ローズは承諾したが、その後ジャックは−2℃の海水に体力を奪われ力尽きてしまう。
しばらくすると、救命ボートから乗組員がやって来る。「だれか生き残っているものはいないか？」
ローズはジャックとの約束を守るべく、凍死した航海士の警笛を借りて必死で鳴らす。自分の居場所を知らせた彼女は、救命ボートに乗り一命をとりとめる。
助けられたローズは、婚約者のキャルから逃げて、「ローズ･ドーソン」とジャックの姓を名乗り、ジャックの名前と共に生きていくことを誓う。
⑦ローズは夢の中でジャックと再会を果たす
調査団にすべて語り終えた老女ローズは、隠し持っていた想い出の「碧洋のハート」を真夜中の海に投げ入れてしまう。
そして静かに床に就き、夢の中で若きジャックと久しぶりの対面を果たす。2人はキスをして乗客から拍手喝采で祝ってもらうのだった。
ジャックとローズに立ちはだかるイギリスの階級社会
映画「タイタニック」は、当時のイギリスの階級社会の実態が浮き彫りになった映画と言えます。
一等階級のローズ、三等階級の傍ジャックという立場も境遇も違う二人が恋愛するのは、傍から見ても無理がありました。
一等階級は今でいうファーストクラス、三等階級は今でいうエコノミークラスといった扱いを受けていました。
しかしジャックはそれらの障壁にもめげず、ローズと恋に落ち、ローズの傷ついた心を開いていきます。ローズもジャックの死後、彼との約束をすべて叶えて生きてきました。
フィクションとはいえ、純真なラブストーリーに心を揺さぶられました。
映画「タイタニック」は命がけの恋愛と実際の海難事故を再現したのが大ヒットの要因
いかがでしたか。
映画「タイタニック」のあらすじや観て感じたことを書いてきました。
前半は恋愛映画ですが、後半はパニック映画の要素もふんだんに盛り込まれています。
ジャックとローズの命がけの恋愛と実際の海難事故を忠実に再現したのが大ヒットの要因かもしれませんね。
本作品に興味のある方は、ぜひ手に取ってみて下さい。
本作品のサントラもセリーヌ・ディオン始め、素晴らしい音楽が集まっています。
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