映画『セッション』/鬼教師が狂気のレッスン！青年ドラマーは追い込まれる

映画『セッション』を観ました。

本作は、名門音楽学校に入学したドラマーに対して、鬼教師が狂気のレッスンを繰り広げるヒューマンドラマです。

パワハラ全開なレッスンで、生徒達が窮地に追い込まれていく展開の物語ですが、映画ラストの青年ドラマーの演奏シーンで奇跡が生まれます。

この映画は、アカデミー賞5部門でノミネートされ、J･Kシモンズが助演男優賞を含む3部門を受賞しました。

今回は本作に興味がある人のために、映画「セッション」のあらすじや観た感想を書いていきたいと思います。

映画「セッション」の概要と主なキャスト

映画「セッション」（原題:Whiplash）は2014年にアメリカで制作された作品で、上映時間は107分。ジャンルはヒューマンドラマとなっています。

主なキャストとして

• アンドリュー･ニーマン（マイルズ･テラー）…名門のシェイファー音楽院でドラムを専攻している青年。名ドラマーのバディ・リッチのようになるのが小さいころからの夢。厳しい練習をいとわない努力家で反骨精神も持ち合わせている。
• フレッチャー（J･K･シモンズ）…シェイファー音楽院内で有名な鬼教師。数々のコンテストで優勝して、学内トップのジャズバンドを指揮している。常に完壁を求め、名演奏家を育てるためなら生徒への罵倒・暴力もいとわない。
• ジム･ニーマン（ポール･ライザー）…アンドリューの父。アンドリューの夢を応援し、陰から支えている。
• ニコル（メリッサ･ブノワ）…アンドリュートと父が通う映画館の売店で働く女子学生。アンドリューに誘われ、付き合うことになる。
• ライアン（オースティン･ストウェル）…アンドリューがもともと所属していた学内バンドの主催ドラマー。自信家で陽気なところがある。

などが挙げられています。

原題の「whiplash」はムチ打ち症の意味で、ジャズの有名曲の題名であり、作中で何度か演奏されています。

ムチ打ち症は、首に大きな負荷がかかるドラマーの職業病でもあります。

映画「セッション」のあらすじ

国内でも屈指の名門音楽学校、シェイファー音楽院。ここに通うアンドリューは、子どもの頃からの夢であるドラマーを目指し、スタジオで一人猛練習していた。

そこへ学内でも有名な鬼教師、フレッチャーが現れる。彼は学内トップのジャズバンドで指揮をしており、彼に見込まれれば、プロにスカウトされる道がぐっと近づく。

アンドリューは普段、学内で他の教授が指揮するバンドに所属していた。そこでのドラマーはライアンだった。アンドリューは彼の音符めくりをさせられることが多かった。

次の日、フレッチャーがアンドリューのバンドを訪れた。フレッチャーは一人ずつ演奏させていき、アンドリューにもドラムを叩かせる。

去り際、フレッチャーはアンドリューに自分のバンドに移るように命じる。

アンドリューはフレッチャーに才能を認められたと思い、嬉しくなる。

彼は、父のジムと映画館によく通っていた。そこの売店で働くニコルをデートに誘い、成功する。

鬼教師フレッチャーのパワハラ指導が恐ろしい

本作では、鬼教師フレッチャーのパワハラ指導がこれでもかというほど恐ろしいです。

例えば、アンドリューに対して

などの卑劣な行為をします。

こんな鬼教師がいたら、ぼくは一目散に逃げたくなります。というか、パワハラ指導にめげないアンドリューが素晴らしいです。

しかし、このようなスパルタ教育の甲斐があってか、シェイファー音楽院はジャズコンテストで優勝することができました。

アンドリューが若さゆえの暴走で退学処分

バンドでは大会に向け、ジャズの名曲「キャラバン」の練習が始まります。「キャラバン」は、非常に速いテンポでドラムをたたく必要がある曲。

フレッチャーはライアンをスカウトしてきました。彼のドラム演奏をべた褒めするフレッチャーに、アンドリューは焦ります。

練習に打ち込むために、アンドリューはニコルを一方的に振ってしまいます。ニコルが唖然として怒って帰ります。

大会当日、アンドリューがスティックをレンタカー店に置き忘れてしまいます。

ライアンに主催者の座を奪われてしまったアンドリュー。彼は退学覚悟で主催者の約束をするも、車が事故に遭ってしまいます。車は反転。

全身血だらけでドラムの前に座るが、腕のケガで思うように演奏できないアンドリュー。フレッチャーは「お前は終わりだ。」と告げます。

逆上したアンドリューは、フレッチャーにつかみかかります。

アンドリューはこの一件で、シェイファー音楽院から退学処分。彼の一連の行動は、若さゆえの暴走だったと言えます。

フレッチャーも音楽院をクビになっていた

音楽院を退学になり、ドラムをやめたアンドリュー。

ある日、フレッチャーとジャズバーで再会します。実はアンドリューの告げ口が原因で、フレッチャーは音楽院をクビになっていました。

アンドリューとフレッチャーは飲み会をすることに。チャーリー･パーカーのような偉大な音楽家を育てることへの情熱を語ったフレッチャー。

帰り際、フレッチャーは自分のアマチュアバンドにアンドリューを誘います。

ジャズ･フェスティバルに一緒に出て欲しいというフレッチャー。演奏曲はアンドリューも弾ける「ウィップラッシュ」と「キャラバン」でした。

ラスト”9分19秒”奇跡のドラム演奏に引き込まれる

ところが当日、ジャズフェスティバルでの演奏曲は変拍子の全く異なる曲目でした。当然、アンドリューはドラムを上手く叩くことができません。

フレッチャーは、告げ口をしたアンドリューに復讐するために、別の曲を用意していたのでした。

演奏できなかったアンドリューは、落ち込んでステージから降ります。父と抱き合うアンドリュー。ところが、彼はそこから一念発起します。

再びステージに上がり、得意の曲「キャラバン」を独断で演奏し始めます。

最初は驚いたフレッチャー。しかし次第に、アンドリューの熱意･演奏技術の高さに魅了されて彼の指揮を取り始めます。

アンドリューによる圧巻のドラムソロ。映画のラスト“9分19秒“からの奇跡の名演奏は今作最大のハイライトです♪

まるで今までの鬱憤を晴らすかのような素晴らしい演奏でした。

演奏後のフレッチャー。口の動きから“Good job“と発音していたように感じられました。　

映画「セッション」は音楽好きにとって見応えある作品

いかがでしたか。

映画「セッション」のあらすじや観た感想を書いてきました。

パワハラ教師と青年ドラマーとの対決は、とてもヒリヒリする展開でした。

内容は最低だけど最高のフィナーレ。そんな表現がとても似合います。音楽好きにとっては、非常に見応えある映画と言えます。

興味のある方は、ぜひ手に取って見て下さい。

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