映画「イエスタデイ」を観ました。
「イエスタデイ」は言わずと知れたビートルズの超名曲です。
本作は、「もしビートルズの存在や名曲が消えた世界に迷い込んだら、状況はどうなるの?」という設定の物語です。
主人公だけがビートルズを知っており、他の誰もがビートルズを知りません。
現実あり得ない設定ですが、主人公はビートルズの曲を自作の曲として次々と披露して有名になっていきます。
今回は、映画「イエスタデイ」のあらすじや消えたものの紹介、観た感想まで書いていきたいと思います。
映画「イエスタデイ」の概要と主なキャスト
映画「イエスタデイ」は、2019年にイギリス・アメリカで制作された作品です。上映時間は117分。ジャンルはコメディ・ファンタジーとなっています。
主なキャストとして以下が挙げられています。
- ジャック・マリク(ヒメーシュ・パテル)…イギリスの売れないシンガーソングライター。地球規模の停電によって、ジャック以外の人々がビートルズを知らない世界になる。
- エリー・アップルトン(リリー・ジェームズ)…教師の仕事をしながら、売れないジャックのマネージャーを務める。ジャックの幼馴染みであるが、恋人未満の関係にもどかしさを感じている。
- エド・シーラン…世界的人気の歌手。本人役で登場。ジャックの才能を歌番組で見つけ、ジャックと交流し始める。
- ロッキー(ジョエル・フライ)…ジャックのツアーに同行し、付き人役を務める。ジャックの良き相談相手。
- デブラ・ハマー(ケイト・マッキノン)…エド・シーランのマネージャー。ジャックを世に売り出し、大儲けをしようとする。
共演のエド・シーランさんは世界的に有名なアーティストです。
監督は、「スラムドッグ$ミリオネア」「トレインスポッティング」を手がけたダニー・ボイル監督です。彼は2012年のロンドン五輪開会式の芸術監督もおこないました。
映画「イエスタデイ」のあらすじ
ここから映画「イエスタデイ」のあらすじを紹介します。
ジャックはあることがキッカケで、一躍スターの階段を上がっていきます。
①ジャックは凡庸なシンガーとして生活していた
売れないシンガーソングライターのジャックは、バーで演奏しながらスーパーの売り子として生計を立てていた。
ある日、幼馴染みでジャックのマネージャーを務めるエリーがフェスに出演する仕事を取ってきた。
しかし当日になってみると、ジャックの舞台は小さなテントで、観客は関係者など数人しかおらず失敗に終わった。
フェスからの帰り道、ジャックは今日を最後のステージにするとエリーに伝えた。エリーはジャックの才能を信じていたため引き留めようとするが、説得できないまま別れた。
その後ジャックが自転車で帰宅途中、世界中の明かりがいっせいに消える大停電が起こる。自転車に乗っていたジャックは、バスに跳ねられ病院に運ばれた。
さいわい前歯が欠けた以外、ジャックは大きな怪我もなかった。
数日後退院したジャックは、エリーや他の友人達から退院祝いに高価なギターをプレゼントされる。友人達はジャックに、せっかくだから何か弾くように頼む。
ジャックはビートルズの「Yesterday」を演奏すると、全員が初めて聴いたようなリアクションで絶賛した。
「美しい!」「何ていう曲?」「バンド名は?」など友人達の感想・質問に困惑しながらも真に受けなかった。
しかし帰宅後にインターネットでビートルズを検索しても出てこない。ジャックは、自分以外の人々がビートルズを知らない世界になっていたことを理解する。
②ジャックはビートルズの曲を書き起こして有名になる
ジャックはその後、ビートルズの曲を自作の曲として書き起こし、様々なところで演奏し始める。とある音楽番組でビートルズの「In My Life」を披露。
その後、エド・シーランから連絡がくる。「君の演奏は素晴らしかった」と。
それをきっかけに、エドとの交流が始まる。ジャックは、エドのライブツアーの前座を務めたりなどして、日増しに有名になっていく。
エドのマネージャー、デブラはジャックに声をかけ、ロサンゼルスに拠点を移すように説得する。彼女はジャックが作る曲で大儲けをしようと考えていた。
エリーはマネージャーとして付いて来て欲しいと頼まれるが、どんどん有名になっていくジャックとの間に距離を感じ、仕事があるという理由で断る。
その代わりにロッキーがジャックの付き人になる。
エリーはジャックの幼馴染みだが、以前から恋心を持っていたことをジャックに打ち明ける。
ロサンゼルスでのジャックは、デブラの言われるまま新曲をレコーディングして仕事をこなしていた。
しかし人々に称賛されればされるほど、ジャックの心は複雑だった。なぜなら自身の曲ではなかったから…。
映画「イエスタデイ」で消えたもの5選
映画「イエスタデイ」では、消えたものがいくつかあります。
本作で消えていた主要なものを5選紹介します。
1.ザ・ビートルズ
一つ目はビートルズです。
ビートルズが消えたら、こんな感じの世界になるのかと改めてビートルズの偉大さを思い知らされました。
実際、ビートルズの曲を次々演奏するジャックは、リスナーから熱狂的に支持されています。
エド・シーランとの音楽対決でもジャックの演奏する「The Long And Winding Road」の演奏によって、エドは負けを認めています。
2.オアシス
二つ目はオアシスです。
オアシスもイギリスの超有名ロックバンドですが、ビートルズの影響を色濃く受けていたことから、存在が消えていました。
ジャックがインターネット検索しても、砂漠のオアシスしか表示されていないシーンはとても切ないです。
ただ音楽的に、ビートルズからあまり影響を受けていなかったローリング・ストーンズの存在は確認されています。
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3.コカ・コーラ
三つ目はコカ・コーラです。
コカ・コーラは消えており、変わりにペプシコーラが存在していました。
コカ・コーラの消えた理由として名曲「Come Together」の歌詞 「he shoot Coca-Cola」 にひっかけていると思われます。
ただコカ・コーラは、ビートルズの誕生よりも遙か70年前に誕生しています。
そのため、仮にビートルズが存在していなくてもメジャーな商品になっていたのではないでしょうか?
4.煙草
四つ目は煙草です。
ビートルズのメンバーは好んで煙草を吸っていました。その中でも、ジョージ・ハリスンさんは煙草の影響もあって、若くして肺がんで亡くなられています。
ダニー・ボイル監督は、そのような経緯を踏まえて煙草の存在も消しています。
喫煙者の方は、くれぐれも吸いすぎには気をつけましょう。
5.ハリー・ポッター
五つ目はハリー・ポッターです。
著者のJ・K・ローリングさんは、魔法使いハリーに丸いメガネを掛けさせています。
彼女はハリーにファンだったジョン・レノンの姿を投影させたのかもしれません。
終盤のシーン、ジャックはエリーに「ハリー・ポッターを見よう」と提案してますが、「ハリー・ポッターって何?」と問い返されています。
映画「イエスタデイ」ではビートルズが消えて、ジョン・レノンが存在していた!
ただ映画「イエスタデイ」では、ビートルズが消えていたものの、ジョン・レノンは存在していました。
ジャックはエリーとの関係に悩んでいた頃、ある人の紹介でジョン・レノンに会いに行きます。
ジョン・レノンは78歳(2019年当時)。ビートルズが消えた世界では、ジョンは船乗りとして幸せに暮らしていました。
ジョンはジャックに言います。
エリーとの関係に悩むジャックに対して、エリーへの「愛」を伝えること。
このシーンが転換点となって、映画はクライマックスとハッピーエンドに辿りつきます。
映画「イエスタデイ」はパラレルワールドながらも感動できる良作映画
この記事では、映画「イエスタデイ」のあらすじや消えたものの紹介、観た感想を書いてきました。
映画「イエスタデイ」は、パラレルワールドが舞台ながらも感動できる良作映画です。
印象に残ったシーンがいくつかあります。
- 主人公がインド人にも拘わらず歌が異常に上手い。
- レコーディング中、タイトルを「Hey Jude」から「Hey dude」に変えられてしまう。
- 老人となったジョン・レノンが本物そっくりの姿で現れる。
このようにビートルズの消えたパラレルワールドでは、奇妙なことが幾つかありました。
ただジャック名義になりますが、ビートルズは国境を越えた一つのジャンル音楽として機能していました。
この点は現実世界とほぼ同じと言えるでしょう。
映画「イエスタデイ」は、ビートルズが歴史に素晴らしい偉業を残したことを改めて思い知らされる作品となっています。
ビートルズファンは勿論、ビートルズをよく知らなくても、音楽映画として純粋に楽しめます。
是非、これを機会に観賞してみて下さい。
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