ワールドカップが開催され、世界中でサッカー熱が最高潮を迎えていますね。
だからこそ、今観てほしい隠れた名作。それが、1981年の戦争・スポーツ映画『勝利への脱出』です。
サッカーの神様ペレと、ハリウッド・スターのシルヴェスター・スタローンが共演した、奇跡のエンタメ作品です。
今回は、本作に隠された4つの魅力を分かりやすくレビューしていきます。
映画『勝利への脱出』のあらすじ

第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの捕虜収容所に閉じ込められた連合国軍の兵士たち。
彼らが仕掛けたのは、銃ではなく「サッカーボール」を使った命がけの脱出作戦だった。
元プロサッカー選手の捕虜・コルビー(マイケル・ケイン)を中心に、収容所内でサッカーを楽しむ兵士たち。
それを見たナチスの将校が、宣伝活動(プロパガンダ)のために「ナチス・ドイツ代表 vs 連合国軍捕虜チーム」の親善試合をフランスのパリで開催することを提案する。
チームには、卓越した技術を持つペレやボビー・ムーアらレジェンドたちが集結。
そこへ、サッカーはド素人の「脱出作戦の連絡係」として、キーパー枠に入り込んだアメリカ兵のハッチ(シルヴェスター・スタローン)が加わる。
彼らは試合のハーフタイム(休憩時間)に、更衣室の床をぶち抜いて下水道から脱出する計画を密かに立てていた。
ナチス軍の激しいラフプレーや、完全に相手寄りな審判の「アウェイの洗礼」により、前半は圧倒される捕虜チーム。
しかしハーフタイム、脱出のチャンスが訪れたにもかかわらず…
映画『勝利への脱出』4つの魅力をレビュー(ネタバレ含む)

ここから、映画『勝利への脱出』の魅力を、ネタバレ込みでレビューします。本作には主に4つの魅力がありました。
①魅力1:現代に通じる華麗なパスワーク
当時のイギリスサッカーの主流といえば、ロングボールを放り込む泥臭い「キック・アンド・ラッシュ」でした。
ただ劇中の連合国軍チームが魅せるのは、ペレやアルディレスといった南米のレジェンドたちが織りなす「細かくつないで崩す芸術的なパスワーク」。
ナチス側のラフプレーに対して、美しい技術と知性で圧倒していく試合展開は、現代のポゼッションサッカーに通じるものがあり、理屈抜きで深い感動を呼び起こします。
②『キャプテン翼』的スローモーション演出
後半、4点差を追いかける展開でペレが見せる伝説の「オーバーヘッドシュート」。
映画の演出として、このシーンが「スローモーション」になっているため、リアリティに欠けます。
しかし本作が公開された1981年は、奇しくも『キャプテン翼』の連載が始まった年。
当時の人々が、サッカーに抱いた「漫画のような夢とロマン」を実写で表現した演出だと捉えると、なんとも感慨深いものがあります。
③サッカーを「格闘技」と誤解するスタローン
キーパーを務めるスタローンですが、完全に周りのメンバーからは浮いていました。
サッカーという競技を理解していないフシがあり、飛んできたボールをキャッチせず、ボクサーの如く拳で「パンチ」して殴り飛ばす姿は、まさに「ロッキー」そのものです。
PK直前には、キッカーを間近で睨み続けます。
ですが、「スタローンだからこそ絵になる」という圧倒的なスター性で、このシュールなプレースタイルを最高の見どころに変えています。
④観客のプロ顔負けの神対応
ラスト、試合終了と同時に、数万人のフランス人観客が大乱入を起こします。
ナチスの衛兵を完璧にブロックしつつ、選手たちに一般市民のコートや帽子を着せて、ドサクサに紛れて脱出させます。
この民衆による「選手たちへのフォローアップ体制」が素晴らしく、最高のカタルシスを味わえます。
映画『勝利への脱出』の4つの魅力レビュー|まとめ

このように、映画『勝利への脱出』には、たくさんの魅力が詰まっています。
試合展開には、リアリティに欠けるフシがありますが、それを補って余りあるエンタメ性を含んでいるからです。
- 華麗なパスワーク
- 予測不能な試合展開
- ペレやアルディレスの神業
- スタローンのサッカースタイル
- 試合後の脱出劇
このように、今大会のワールドカップの熱狂とは一味違った「サッカーへの情熱」「シュールな脱出劇」が詰まった、スポーツと戦争映画の醍醐味を味わえる一本です。
気になる方は、ぜひご覧になってください。



コメント